大禹嶺烏龍茶 《台灣百參年 冬茶》 ( Formosa Tea Connection )
世界一の半導体メーカー、インテルの普遍的価値観を表した Six Values (社是の代わりにあたるもの)の中に「リスク・テイク(Risk Taking)」が掲げれています。マーケット関係者には説明不要の概念ですが、「危険を承知で臨み、機会(チャンス)を得ようとする行為」とでも意訳できましょうか。
春摘み新茶まだ入荷していないので昨年の冬茶(10月摘み)です。台湾高山烏龍茶の中でも、とりわけ過酷な環境に位置し、茶樹が育ち得る臨界点付近の海抜2,600メートルの茶園で製茶されたものです。
台湾烏龍茶の一大産地、凍頂山が海抜800メートル前後。其の3倍以上の海抜の環境で敢えて製茶に挑むのは、「リスク・テイク」以外の何ものでもないように映ります。
リスク・テイクで此のお茶が得たもの、低海抜の産地では表現し得ない、清冽さと滋味の深さでしょうか。高原の冷気のように清らかである一方、味わいが薄いのではなく重低音のようにじわじわと身体に響いてきます。時折、顔を覗かせる南水梨のような瑞々しい甘味が実に心地好いです